「黒太陽七三一」その2
731部隊とは?
旧日本軍の部隊名であり、数字表記の前の名称は関東軍防疫給水部。戦後、森村誠一の告発本「悪魔の飽食」の大ヒットで一般にも有名になりました。その生体実験が残虐行為であるとして、大きく社会問題となったと記憶しています。図書館や本屋さんやwikipedia.orgなどで調べてみてください。客観的にとらえるためには自信で調べられた方が適切な場合があります。
「昭和史の謎を追う(上下) 」 秦 郁彦 /文春文庫では、731部隊による生体実験は本当にあったかどうかはっきりしていないとしている、そうです(未読)。 秦 郁彦氏は元日本大学法学部教授の法学博士という肩書きですが、いわゆる藤岡信勝氏の「自由主義史観」の書籍や記事に参加しており、主義をおなじくする人物のようです。そんなところから、どうしても、話が藤岡氏の「自由主義史観」関連にいってしまうのですが、とりあえず、南京虐殺と従軍慰安婦に関してはここでは触れません。ところで「歴史修正論者」という言葉も、誰を指していうにせよ、本人に自覚がないとただの悪口、罵詈雑言になってしまうので使わないようにします。
(1996年夏、秦は文部省の検定が終わった7社の7冊の歴史教科書に目を通して〜)
藤岡信勝「要するに、正義は常に民衆の側にあり、国家は不正なものとして打倒されなければならない、という旧態依然たる反体制民衆史観を踏襲しているだけです。」
秦郁彦「それでいて、(朝鮮人や東南アジアやのひとも虐待したとなっているのですが)民衆をいじめたのが誰なのかはっきり書いていない。」
藤岡「日本の『民衆』ではなく、『国家』だ、ということなんでしょうが、民衆から切り離された国家なんてものは、存在し得ないはずです。」
「自虐史観の病理」藤岡信勝 文芸春秋
上記引用は直接731のことではないのですが、前提としての考えの一部を表していると思います。これにたいして、さらに主題と外れますが、最近見た対照的文章を出してみます。
(特集 日本国憲法第9条 対談の中で)
池澤夏樹「国家は強力ですからね。手足を縛っておかないと危ないことをしかねない、それが憲法というもののひとつの性格だと思うのですよ。(中略)保守の人たちが今の憲法は国民の権利ばかりで義務が書いていないとよくいうけれど、実はそれは見当違いで、それが当たり前なんです。」
大塚英志「結局、国家や権力みたいなものを、お上に預けちゃうのもマズいし、逆に権力は敵で済ますのもマズい。国家っていう厄介でたちの悪いものをどう運営して当事者になるかってことが、いま有権者には求められている。」
雑誌「広告批評」no.290 2005FEB/MAR より
アンダーラインと( )は私の追加です。
昔ならば皇国の臣民、今ならば日本国民。国民(自分)=国家という自覚がありますか?というかですね、歴史を論ずるのにイデオロギーは本来関係ないのでないかと思うのですがね、関係しているところが問題なんじゃないかと思いますが。
<<つづく>>
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